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このようにアーボリータムから資料の提供等の協力を受けている実際の現場教師は、学校ビオトープをどのように授業で活用しているのであろうか。ウィスコンシン州での取材で訪れたニーザーノル小学校での例を紹介する。
ニーザーノル小学校ではアーポリータムの指導のもと、子供達も参加した学校ピオトープづくりを行った。ここでは、6人の教員が中心となって学校ビオトープを活用しているが、その中の4年生担当のMs.Marcy harsonは、図5−1のようなプレーリーを中心としたカリキュラムを作成している。プレーリーを中心として算数、理科、社会、国語の4教科を行っている。算数では、木の高さや周囲の長さを計ったり、理科では、適応や食物連鎖、絶滅のおそれがある生物についても学習している。また、社会ウィスコンシン州の地理、国語では、原住民や開拓者について書かれているものを読むといった内容となっている。この図は、先の表と共に学校ビオトープの授業における活用の可能性は大変幅広いことを示している。また理科のみならず社会科や国語でも活用でき、しかも授業内容も学校ビオトープと関連づけることで、より身近な、また実際的なものとなることが期待される。このような学校ビオトープの通常授業での活用は、日本ではまだ、あまりなされていない段階である。

 

 

 

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